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日本の助成財団の現状

概況

−2009年度調査結果(2010年1月更新)−

1−1.助成型財団の定義

わが国には約2万4千の公益法人が存在し、社団法人、財団法人がほぼ半数ずつを占める。
 平成21年版特例民法法人に関する年次報告書によると、2008年12月1日現在の日本の「財団法人」の総数は11,897 であった。この一部に助成財団が含まれるわけだが、上記報告書の事業種類別法人数によれば、「振興・奨励」のうち「助成・給付」の財団は3,802(社団法人を加えると4,439)となっている。
 ただし同書では個別財団名を特定することができないため、助成財団センターでは、次の活動を行っている財団法人を「助成型財団」と定義し、1987年以来、毎年独自にアンケート調査を重ねてきた。

(1)個人や団体が行う研究や事業に対する資金の提供
(2)学生、留学生等に対する奨学金の支給
(3)個人や団体の優れた業績の表彰と、賞金等の贈呈

 ここでは、「社団法人」や「社会福祉法人」等、制度上は財団法人以外の公益法人であっても活動内容が同等なものは「助成型財団」に含めている。

※当初からの定義では「型」の字を含むが、以下本書では助成財団と表記する。

  2009年度調査では、総務省の公益法人データベース(現在は内閣府に移管)より事業種類が「助成・給付」「貸与」「表彰」等、事業に助成事業が含まれていると思われる約1,000財団と、従来からの対象団体約1,700の団体と合わせた約2,700団体にアンケート調査表を送り、1,290団体から有効回答を得た。

図1 助成財団の位置づけ

1−2.調査分析の対象

 本書で分析対象とする助成財団の母集団は、2009年度の調査の結果と、過去に行ってきた調査結果の累積から、次の2通りとした。

[対象A] 1987年から2009年まで23回の調査結果の累積に基づく母集団
 1987年以来行ってきたアンケート調査に回答した財団のうち、財団の概要およびプログラム内容についての記載があるもので、現在も助成活動を継続しているものを[対象A]とする。

対象A:1,396(前回1,320)財団
  ※前回とは、2008年度調査の数値(以下、同じ)

 設立年や主務官庁など、年度毎にあまり変化しないデータに関する分析は、[対象A]を母集団とした。

[対象B] 2009年の調査結果に基づく母集団

[対象A]のうち、2009年7月のアンケート調査に回答し、最新のデータ(2008年度決算)を提供したもののうち、正味財産(資産総額)の記載があり、かつ年間助成額合計が500万円以上のものを[対象B]とする。

対象B:742(前回713)財団

 資産規模や事業規模など毎年変化するデータに関する統計的分析は、[対象B]を母集団とした。

1−3.今回の調査結果の特徴

(1)助成財団設立数と資産,事業費の傾向

1990年をピークに91年以降、助成財団の年間設立数は顕著に減少している。(図2)
助成事業費の合計額は、1993年度より減少傾向が続いている。(図6)

(2)資産規模

2008年度から公益法人会計に新会計基準(財産の時価評価額表示等)が導入された。このため現状の公益法人会計の決算では新会計基準と旧会計基準が混在している。対象Bの742財団のうち、新会計基準を採用しているのは630財団で、約85%が新会計基準を採用している。このため、資産合計や資産の順位等は同一基準での計算ができない。(表1,2,3)

(3)助成事業規模

742財団の助成事業費の合計は約599億円。年間助成額が5,000万円未満の財団が全体の74%を占め、5億円以上の財団は2%である。事業費規模の上位20財団の日米比較では、約27倍の開きがある。(表4,5,6)

(4)助成事業の内容

 助成の事業形態別に見ると、研究助成が抜きん出て多く、研究支援関連の助成と、文化、福祉、市民活動等の事業プロジェクトへの助成および育英奨学のプログラム数を比較するとほぼ5:2:3 である。 (図8)
助成事業の分野別に見ると、「科学・技術」「医療・保健」などの自然科学系の分野が多い。この10年間、事業形態別や事業分野別のプログラム数の比率はほとんど変わっていない。(図9)

 なお、2008年12月に新公益法人制度がスタートし、旧来の民法34条法人は、特例民法法人とされ、2009年4月より特例民法法人から新公益法人である公益財団法人及び公益社団法人に移行、あるいは一般財団法人、一般社団法人に移行した法人が登場してきている。また新法による一般財団法人、一般社団法人は新法施行後7月現在一般財団が286法人、一般社団が1,757法人が新たに設立されている。さらにこの中から公益法人に認可され、移行した法人も出ている。特例民法法人の新制度への移行期間である今後5年間は、これらの法人が併存することになる。本稿の分析対象にも既に上記の各法人が含まれている。対象Aには、公益財団法人24団体、公益社団法人1団体、一般財団法人3 団体、一般社団法人0団体が含まれている。設立数推移統計は、移行登記によって法律上は旧法人の解散→新法人の設立となるが、移行法人については旧法人の設立年で集計した。同様に主務官庁別統計も移行法人は旧法人の時の主務官庁で集計した。
対象Bにも公益財団法人17団体、公益社団法人1団体が含まれている。一般法人は2008年12月以降に設立されているため、2008年度に助成実績のあるものはないので対象Bには入ってこない。また新公益法人も移行は2009年4月1日からなので、対象Bの集計対象である2008年度会計は全て従来の特例民法法人の情報となる。

NPOWEB より(シーズ・市民活動を支える制度をつくる会調べ)


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