メルマガ「JFC e-mail newsletterNo.19」より

山岡義典理事長からの新年のご挨拶

2022年年初のご挨拶を申し上げます。

2020年1月に新型コロナウィルスの感染が始まってから、早くも2年が経ちます。そして昨年10月から落ち着きを戻したものの、新年になっての感染の広がりは急激でした。12日午後9時現在では全国で1万3,244人が感染、昨年9月4日以来の1万3千超えです。沖縄・山口・広島の各市町村では、この11日から「まん延防止等重点措置」がとられています。
ワクチンによって一旦は抑え込んだかに思えましたが、新たなオミクロン種の登場とともに感染が再び急激に拡大し、日本でも急速にデルタ種から置き換わっている様子が伺えます。コロナ感染が完全に終息するには、まだかなりの時間と多くの忍耐を要することになりそうです。

過去2年間のコロナ危機の間に、感染抑止のために社会活動のあらゆる側面に大きな制限が課せられました。しかし、このような環境の下であっても、将来への芽が育っていることに気が付かされます。
正確な数は把握できませんが、2019~21年の3年間に最低でも60団体以上の助成財団が新設されています。1980年代の最盛期には年間50以上の助成財団が設立されていましたが、1990年代のバブル崩壊の後、特に21世紀に入ってからは、年間の新設数は一桁台に落ち込むこともしばしばでした。この低迷期に比べると別種の勢いが出てきたことを感じます。このような芽が成長し、コロナ危機後の未来に繋がることを望みます。
これらの新設助成財団を見ると、ほとんどすべて出捐者は、民間企業の創業者、創業一族の方々であり、彼らが保有していた株式を財産としています。しかも、その所在地を見ると、大都市圏だけではなく、広く日本各地に広がっています。助成活動のエリアも都道府県を単位としていることがしばしばです。
一般法人も多数あります。それらは公益認定のハードルが高いために越えられないのか、敢えて自由度の高いことを評価して公益より一般を選択したのか、その辺はこれからよく調べてみたいと思います。
助成活動を始めて間もないためか、その情報開示が未だ十分ではありませんから詳しい内容を確認することは出来ませんが、これからの新しい地方文化の芽になることは確実でしょう。

コロナ危機をきっかけに鮮明になったのは、移動へのハードルが大変に高くなったことです。しかし昨年10月からの感染低減でこの傾向は緩和され、私自身も久しぶりに、10月には町田市ではリアルのみの、12月には仙台に出張してリアルとオンラインを共用した講演をしてきましたが、オンラインのみとは全く違う活気を感じました。自分自身の話す調子も変わってくるのを感じます。オンライン慣れは怖いと思った次第です。距離を超えたからこそ大事なことがあることを忘れてはいけません。

しかし今またコロナ危機が始まり、人の流れを即座に止めることになりそうです。確かに単なる情報収集や意見交換のためならばオンライン会議が代替手段として完全に確立されましたが、人と人の心の通いに問題がないわけではありません。
このようになると広域的な社会の代わりに人間の暮らしの中で重みを増すのは、互いの顔が見えやすい近隣の地域社会でしょう。地方を拠点とする新設の助成財団は、小規模なものであっても地元の奨学や市民活動の財源として、大きな役割を果たすことが期待されます。心と心を活発につなげます。
この新しい助成財団の姿については、2月4日(金)に開催されます「助成財団フォーラム2021」においてその一端をご紹介できると思います。皆さまのご参加をお待ちいたします。

依然として先行きが不透明な時期が続きますが、「明けない夜はない」ことを信じて、前に進みたいと思います。
2022年の皆さまのご多幸をお祈りしつつ、筆をおきます。