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NO.35 助成財団センター2023年度事業の概観をご紹介いたします

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助成財団センター2023年度事業の概観をご紹介いたします
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(2023/5/19(公財)助成財団センター発行)

【事務局冒頭メッセージ】 

19日からG7広島サミットが始まります。ロシアとウクライナの戦時下に広島でサミットが開催される意味は、言うまでもなく、日本人として、改めて、平和の尊さ、そして原子爆弾の恐ろしさを世界に訴える大きな責任があることだと思います。また、そのようなサミットであって欲しいと願うところです。

第二次世界大戦において、アインシュタインは、平和主義者といわれていたにもかかわらず、ドイツの脅威に対抗するために、科学者として原子爆弾の開発を進言しました。そして結果的に、日本には、まるで実験のように、広島のウラン原爆、長崎のプルトニウム原爆と、2種類もの原爆を投下されました。アインシュタインは原子爆弾の開発に直接には携わりませんでしたが、その後の、核兵器の廃絶などを提唱したラッセル=アインシュタイン宣言への署名には、大きな自責の念が含まれていると思っています。残念ながら後遺症で亡くなった方も含め、50万人以上の命が奪われている事実を消すことはできません。

こうしたことから、大小に関係なく、科学者(研究者)の社会的責任が大きいことは、忘れてはいけないことであると考えています。自分の能力の可能性に挑戦し、今までにない新しい技術を開発したい、研究者としての想いを、誇りとモラルを持って世のためにつなげていただきたいと思います。

一方では、多くの民間助成財団が、想いを持ち、何十年も前から研究者の方々の研究を支援しています。民間助成財団からの研究助成金に、公益の増進に向けた、それぞれの財団の想いやこころが強く反映されており、贈呈式などに出席させていただく度、強く感銘を受けます。研究者の方々には、そうした想いやこころを助成金と共に受け止めて、世のために研究に邁進いただきたいと思います。助成財団は、研究者の方々のために、助成だけでなく、交流や留学、招聘などのサポートもしています。

民間助成財団の研究助成金は、若い世代や実績がはっきりしない間の活動を支援する等、科学の多様性の原動力として評価されています。民間助成財団の助成資金で支えられ、研究を継続して、委託研究力をつけ、科研費等、競争的研究費の獲得に繋がった事例も存在しています。 助成財団センターは、今年度、研究助成団体交流会の新たな組成を計画しています。世のため人のためのものと信じ、研究助成が多くの研究者の方々に届き研究を支援できるよう、研究助成財団の皆様の情報交換をお手伝いして参ります。

INDEX

1.助成財団センター2023年度事業概観 
2.新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議「最終報告(案)」に関する意見を提出 
3.7月開催セミナーご案内(予告)
4.センターからのお知らせ

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1.  助成財団センター2023年度事業概観 
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2023年度事業の概観をご紹介させていただきます。ここで最も重要な基本となるのは、私たちの助成財団センターの「パーパス(存在意義)」と「ビジョン(目指す姿)」となります。

「パーパス」に関しましては、激変する社会における民間助成財団のプラットフォームと、助成財団センターは自らを位置づけます。その上に立脚して、民間助成活動を発展するために、さまざまな公益事業を介して、助成を行う側と受ける側のステークホルダーとの関係を強化したいと考えます。

「ビジョン(目指す姿)」としては、助成を行う側(助成財団の皆さま)と受ける側(応募者、助成対象者の方々)双方のステークホルダーに支持される助成財団センターというイメージを一つの基軸として描いています。この支持を一層強固なものとするために、「助成情報navi」のさらなるアップグレードに取り組むとともに、徹底した利活用に向けての取り組みを行いたいと考えております。 併せて、「助成財団に特化した専門性」を豊かに持つ助成財団センターというあり方も、「ビジョン(目指す姿)」のもう一つの基軸となります。これに関しては、次のようなイニシアティブに踏み込んでいく所存です。 

  • 財団のマネージメントや助成活動についての研修や研究会を通じて会員財団の皆さまを核とする、助成財団の未来志向のキャパシティ・ビルディングを図る。その際に新たなリソースが必要とあれば、他団体とも積極的な連携を行います。
  • 「専門性の発揮」と「情報の提供・発信」に向け、助成財団の皆さまと関係先とのアライアンスの組成を図る。
  • 助成財団の皆さま相互の関係を深めつつ、助成への新たな社会的ニーズを把握するための「場」を作る。ここでも、新たなリソースが求められる際には、NPO、研究者、有識者の皆さまなどとも積極的な連携を行います。
  • また、上記の新たな社会的ニーズに対応した助成事業の柔軟な組み替えを行うため、積極的な支援を行う。そして、このような組み替えを行う際には行政庁との調整は欠かせませんので、内閣府との緊密な意見交換やすり合わせにも取り組みます。

以上が、助成財団センターが実施する2023年度の事業概観となります。このいずれをとりましても、助成財団の皆さまのご理解とご協力は欠かすことができません。民間助成活動をさらに活性化させるためにも、皆さまのお力添えをいただくことができれば幸いです。

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2. 新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議「最終報告(案)」に関する意見を提出 
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内閣府「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議」では4月末に「最終報告(案)」を取りまとめ、意見募集を開始しました。

助成財団センターも参加する、(公財)公益法人協会の4専門委員会、民間法制税制調査会の合同会議にて意見を取りまとめた上、(公財)公益法人協会、(公財)セゾン文化財団、(公財)かめのり財団、(公財)さわやか福祉財団、当センターの5団体連名により、意見提出〆切当日に当たる5月17日(水)に意見を提出いたしました。

当該意見につきましては、webサイト下記ページをご覧ください。

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3. 7月開催セミナーご案内(予告)
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◎助成財団センター主催、7月開催セミナーについてのご案内です。
Zoomでの開催を基本としています。在宅での受講も可能です。
◎詳細(含む受講費・申し込み方法)は
追って、助成財団センターホームページに掲示いたします。

(1) 助成実務セミナー(7月) (Zoom開催)

◆あらまし◆
主として助成事業の経験が浅い運営責任者ならびに実務担当者を対象として、助成事業に関する基本的な知識とノウハウを目的に助成財団センター理事 渡辺元が分かり易く講義をいたします。(1回ごとのご参加も可能です)
◆対象者◆
助成事業の立ち上げ責任者、運営責任者、担当者、財団のプログラム・オフィサーならびに伴走支援者、NPOの経営者ならびにマネジャーや現場スタッフ、中間支援の方など
◆日時◆
7月5日(水) 14:00~16:30
テーマ1:「民間助成財団および助成業務について」
7月12日(水) 14:00~16:00
テーマ2:「助成事業を運営するために-助成事業とは何か、その運営留意」
7月19日 (水)14:00~16:00
テーマ3:「助成事業のフォローアップ-意義、実施方法、情報の活用-」
7月26日(水)14:00~16:00 テーマ4:「助成事業をどのように組み立てるか」

(2) 新任職員・スタッフ研修会 ~助成財団の業務に関する基礎的な導入研修
-久しぶりの実地開催となります!-

◆あらまし◆
助成財団や助成事業のレクチャーと共に、ゲスト財団さまより、実際の現場のお話が聞ける研修会となります。今回は久しぶりの実地開催となりますので、ゲスト財団さま訪問、交流会を予定しています。
助成財団センターでは毎年度、新しく助成財団に勤務された方や新たに助成実務に携わることになった皆さまを対象に、助成財団の業務に関する基礎的な知識を学んでいただく機会としています。
◆対象者◆
助成財団の一般職員・スタッフの方々(特に初任の方を想定しております)
◆日時◆
7月7日(金) 10:00~17:15(実地開催です)
◆プログラム◆
・助成財団のあらまし、助成事業 の社会的役割、事務局の役割他(助成財団センター)
・トヨタ財団 財団事業のあらましと総務・経理等の実務について 
公益財団法人 トヨタ財団 総務課長 成田 真澄さま
・SOMPO福祉財団の概要、年間の助成事業の流れと実務について
公益財団法人 SOMPO福祉財団 主査 澤 雅弘さま
・トヨタ財団ならびにSOMPO福祉財団へのサイト・ビジット

(3) 初任管理者研修 

◆あらまし◆
助成財団の幹部役職員にとって必須の基礎知識や運営についての情報を提供させていただきます。また、コンサルの立場からの、管理者として押さえるべきポイントの解説と、助成財団の現場で業務に取り組んでおられる他財団の役員の方からは、それぞれの財団の活動紹介や経験を踏まえた財団運営への取組、管理者としての心構え等についてお話しいただきます。
◆対象者◆
助成財団の幹部役職員の方々(特に初任の方を想定しております)
◆日時◆
7月14日(金) 10:00~17:15 (Zoom開催)
◆プログラム◆
・日本の助成財団のあらましと助成財団の運営・管理(助成財団センター)
・管理者として、押さえるべきポイント(辻・本郷 税理士法人 公益法人部 安藤税理士)
・キリン福祉財団の事例から学ぶ:「キリン福祉財団の運営について(仮題)」
公益財団法人 キリン福祉財団 常務理事・事務局長 大島 宏之さま
・トヨタ財団の事例から学ぶ:「トヨタ財団の概要と直近数年の改革取組について(仮題)」
公益財団法人 トヨタ財団 常務理事 山本 晃宏さま

(4) 助成財団フォーカス「深掘りセミナー」

◆あらまし◆
1つの財団にフォーカスし、活動を深く掘り下げ、設立当時の思いや、現在までの歩み、工夫されている日々のお話が聞けるセミナーです。
ご参加者の皆さまが、これからの助成財団等の組織及び助成事業のあり方を考え、実践していくための一助となることを目的とするものです。
◆対象者◆
これからの助成財団の組織、助成事業のあり方を考え、さらに実践に移したいという意向をお持ちの助成財団関係者の方々を対象といたします。
◆日時◆
7月中で調整を進めております (Zoom開催)。
追って、助成財団センターホームページに掲示いたします。
◆講師◆ 調整中

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4. センターからのお知らせ
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(1)「 助成財団センター・レポート 日本の助成財団の状況(2022)」が刊行されております。

現在の社会状況に鑑みて、長年ご愛読いただいた「助成財団要覧」のコンテンツをアップデートしたのが本書です。現在の民間助成財団へ対する期待、その動向、コロナ禍の下での活動、民間助成財団の一覧などの貴重な論考と最新の情報が収められています。民間助成財団の状況を俯瞰されたい方には必読の書籍です。
ご購入の際には、下記からお求めください。
定価は、1,870円となります。

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★ ご寄付のお願い https://www.jfc.or.jp/donation/
助成財団センターでは当センターの事業活動にご理解とご賛同をいただき、是非ご寄付をお寄せくださいますよう心よりお願い申し上げます。

★ 会員募集中 https://www.jfc.or.jp/recruitment/
当センターの中間支援組織としての果たすべき役割、責任は極めて大きいものと自覚しておりますが、皆さまのご参加とご協力があってこそのものです。
多くの皆さまに会員として当センターを支えていただきたく心よりお願い申し上げます。
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編集・発行 公益財団法人 助成財団センター
発信日 2023年5月19日
編集・発行人 花崎 和彦

公益財団法人 助成財団センター
〒160-0022 新宿区新宿1-26-9 ビリーヴ新宿4F
TEL:03-3350-1857 FAX:03-3350-1858
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