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No.22 助成財団センター新体制が始動いたしました

JFC e-mail newsletter NO.22
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助成財団センター新体制が始動いたしました
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(2022/4/14(公財)助成財団センター発行)

<事務局冒頭メッセージ>

4月より助成財団センターの2022年度がスタートいたしました。
平素は格別の御高配を賜り、厚く御礼を申し上げます。
今年度も、何卒よろしくお願い申し上げます。

ウクライナの状況はますますひどくなる一方で、現実とは思えない、目を覆いたくなる映像が毎日流れてきます。
遠い日本から私たちが、何かできることはないかと考える時、多くの方は寄付を思い浮かべることと思います。

海外のニュースで、ウクライナへの支援品を集めているボランティア団体のもとに、支援品を届けにやって来た、小さな男の子を連れた親子が映し出されていました。
その男の子は持ってきたぬいぐるみを「ぬいぐるみがないと眠れないよね」と言ってウクライナの子どもにと、お母さんが持ってきた支援品とは別に、寄付をしていました。
寄付する物に対して、自分の想いをしっかりと託している純粋な男の子の行動に心を打たれました。

寄付大国であるアメリカでは、幼いころから寄付やボランティアが当たり前の環境です。
普段から子どもたちには、寄付の目的をはっきりと意識した上で、何のために、どこに、どのように、寄付をするかを自分たちで考えさせる教育が、社会や家庭でも行われていると聞きます。
日本でもよく知られている、レモネードスタンド活動などもその一つです。
寄付は特別なものではなく、困っている人のために何ができるかを考えた時にできるごく身近な活動です。
日本の個人寄付額は、アメリカの約1/30だということですが、それでも東日本大震災以降、寄付は日本でも広がりを見せて来ました。

今どのような社会課題があり、その解決のために何をすればよいか、そして自分たちに何ができるかを考える。
幼い頃からの、困っている人のために何ができるかを考えるという教育が、これからの社会を救う 支え合いの力となるに違いありません。
寄付教育のますますの広がりを期待します。

INDEX・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.花崎和彦新専務理事着任のご挨拶
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2.両角明子新事務局長着任のご挨拶
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3. 「山岡義典氏に訊く:1980年代-林雄二郎と歩んだ黎明期のフィランソロピー」動画配信のご案内
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1.花崎和彦新専務理事着任のご挨拶
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2022年2月に花崎和彦事務局長が助成財団センター6代目の専務理事に就任しました。皆さまもご存じの通り、花崎新専務理事は、(公財)SOMPO福祉財団の専務理事・事務局長を経て、2019年7月から助成財団センター参与、そして2020年6月から理事・事務局長を務めておりました。着任のご挨拶を皆様にお伝えさせていただきます(事務局)。

【はじめに】

この度、専務理事を拝命した花崎和彦でございます。本来なら関係者の皆さまには直接お目にかかってご挨拶すべきですが、私が助成財団センターに勤務して間もなく始まったコロナ禍の勢いは今も決して衰えてはおりません。そこでこのメルマガの紙面上で、ご挨拶をさせていただきます。

私が専務理事として注力すべきことは、日本の民間助成財団セクターの社会的地位や認知度を更に高めることだと考えています。セクター唯一の中間支援組織である助成財団センターのパフォーマンスを一層向上させて、助成財団とともに民間助成を支え、その進化につなげていく必要があります。そのため、「助成財団の期待に応える専門性の発揮」とデジタル技術を活用した「助成財団に関する情報の提供と発信」がコアコンピタンスとなるように、行政・企業・他団体との連携を図り、重点的に取り組んでいくことが急務となります。デジタル技術を活用した「助成財団に関する情報の提供と発信」については、担当である両角明子新事務局長から後述させていただきますので、私は「助成財団の期待に応える専門性の発揮」の重点ポイントについてお話をさせていただきます。

【研修・セミナー事業】

「助成財団に特化した専門性の発揮」というテーマを事業に反映させるときに、まず脳裏に浮かぶのは研修・セミナー事業です。とりわけ、「助成実務セミナー」は、助成、市民活動、アカデミズムの中で領域横断的に長年に亘り活動されてきた助成財団センターの渡辺元理事が自ら講師を務めており、助成財団センターのキラー・コンテンツといえるものです。さらに、昨年度休講していた「財団法人の会計セミナー」は、皆さまからのご相談を踏まえ、講師・内容とも刷新し、新たな枠組みで再開いたします。

また、特別セミナーについては、昨年度、山岡義典理事長による「事後評価について」を開催し大変な好評を博しました。このようなタイムリーかつ社会的意義の大きなテーマについて、アドホックな形でセミナーを行うことも検討して参ります。助成財団センターの最大のアセットは、助成財団とその活動について深い見識を持つ方々との人的、情報ネットワークを持っていることです。これらをアライアンスとして積極的に活用していきたいと考えています。

【有識者セミナーの開催、新たな研究会の検討】

「助成財団に特化した専門性の発揮」に向けた新たな企画となるのは、活動助成、奨学・教育助成、研究助成などの代表的な助成分野のそれぞれにおいて、有識者によるセミナーを開催することです。近年は、コロナ禍さらにはウクライナにおける戦争など、立て続けに世界的に大規模な危機に襲われております。また日本国内を見ても、少子高齢化や地域社会の低迷などの大きな問題が浮かび上がっております。助成財団を取り巻く環境では、教育修学制度、10兆円大学ファンド構想、休眠預金制度の動向、企業を中心としたSDGsの取組等、助成分野を問わず大きな変化が表れています。これらが様々な形で民間助成財団が助成活動を行う環境や文脈に影響を及ぼしてくることは確かです。当センターは、助成財団の皆さんが、自らの助成事業の在り方を考える機会を提供したいと考えています。

そのような環境変化の中で、助成活動の社会的意義を大きくするには、有識者の方々がお持ちの知見や情報が欠かせません。助成分野毎に、有識者の方々から、現行の「制度・施策」の動向や課題を示していただき、「必要とされる、効果的な民間助成」について、業種別助成財団の皆さんと討議をおこなうことを目指しています。「法・制度・施策の谷間の方々へ柔軟に支援する」先見的でチャレンジングな民間助成事業を考える契機になることを期待しています。昨年度後半に、奨学・教育助成分野の有識者セミナーを試行的に開催いたしましたところ、大変好評をいただき、心強く思っています。

また、助成団体に関する日本で唯一の中間組織として、民間助成団体の価値提供の高度化に向け、新たな研究会の組成を検討しています。中期的な視点から、取り巻く環境が変化する中、社会貢献事業や必要とされる民間助成の在り方を提言するものです。

「これから求められる民間助成とその実現戦略―今後10年を見通して」というコンセプトの下、各助成分野で著名な有識者の方々をお招きし、プレゼンテーションの後、ご討議いただく予定です。会員財団の皆さまから、運営資金面でのご協力がいただけましたら、下期からスタートしたいと考えています。

【助成財団センターの力量強化】

「助成財団に特化した専門性の発揮」については、当センター自らも力量の強化を図っていく必要があります。とりわけ、コロナ禍の下で急速に進んだデジタル化やオンライン化に対応できる事務局体制を確立することが喫緊の課題です。幸いなことに、IT部門を統括する、シニア・エンジニアを兼務する両角新事務局長のもとで、スタッフの世代交代も進み、より高いパフォーマンスを発揮できる体制が整ってまいりました。

まずは各事業の魅力を高め、並行してデジタル技術を活用したサービスの拡充や会員財団の皆さまとの接点強化に取り組んでまいります。さらに、高品質なサービスを提供するため、他団体とのアライアンス・連携や新たな事業機会の探求を積極的に進めてまいります。

そしてこれが冒頭で述べました「日本の民間助成財団セクターの社会的地位や認知度の一層の向上」と「会員財団の皆さまをコアとする民間助成財団のさらなる社会貢献」につながるものと考えております。これに向けて、一層のご指導とご鞭撻を賜ることできましたら幸いです。

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2.両角明子新事務局長着任のご挨拶
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花崎和彦新専務理事と同時に両角明子新事務局長が着任いたしました。事務局長を務めていた花崎新専務理事の後任となります。助成財団センターが設立されて以来、初めての女性幹部職員の登用です。今回は着任のご挨拶を皆様にお伝えさせていただきます(事務局)。

【はじめに】

今回、花崎さんの後任として事務局長に着任した両角明子です。30有余年の歴史を持つ、日本の民間助成財団セクター唯一の中間支援組織である助成財団センターの事務局をまとめていくポジションに指名いただき光栄であるとともにその重責に身が引き締まる思いがいたします。

【新情報システム開発プロジェクト】

「新情報システム開発プロジェクト」のご縁で助成財団センターに入職しました。そして、まもなく「助成団体ポータルサイト“助成情報navi”」の本格的な運用が始まります。これによって、助成財団センター設立趣意書にある「助成する側と助成を求める側との情報交流の場」がオンライン上に完成されます。今後、仮に次の感染症拡大などの突発事態が発生しても、「情報交流の場」は影響を受けることはありません。

【『助成財団のこころ』‐助成財団の原点を思い起こす】

次に、「助成財団のこころ」です。皆様のご協力を得て、寄付月間の枠組みで進めさせていただいた企画です。時として、助成財団の皆さまも助成金を申請される皆さまも、「助成財団は単なる資金配分組織なのだから、助成金を提供すればそれで充分」という錯覚に陥りがちになります。ここで考えなければならないのが、助成財団は設立趣意書にあるように、設立時に掲げた高い理念と想いを追い求めるために、貴重な資金・資産を出捐して設立されたということです。この点を踏まえず、ただ助成金を配分すればよい、助成金をもらえればというのでは、「助成する側と助成を求める側」のあるべき姿・関係とは言えない筈です。こうなると、助成財団の力量強化もなかなか望めません。この落とし穴を避けるには、助成財団の設立趣旨や出捐者の理念に常に立ち返る必要があります。「助成財団のこころ」がそのきっかけになることができればと思います。

【社会への発信】

最後に、メルマガの発行やSNSの活用を通した、助成財団や助成活動についての社会への情報発信です。情報発信については、シニア・エンジニアとして、コロナ禍において当センターのイベントや業務のオンライン化に、ならびに、プロジェクトマネージャーとして、新情報システム開発に多くの時間を割くこととなったため、まだなすべきことが多く残っています。今後、SNSの活用含め、更なる情報発信に力を注いでいきたいと考えています。

【今後の抱負】

助成財団センターの日常業務は非常に多岐にわたりますので、ともすればその中に埋没しがちになります。そうなることなく、前述のような、オンライン上での情報交流の場の開設、助成財団の原点とも言える理念を思い起こす『助成財団のこころ』、さらには社会への情報発信に積極的に取り組んでまいります。そして、中間支援組織としての助成財団センターの存在意義・パーパスを示して、わたしたち助成財団センターの想いを伝えていきたいと考えます。微力ではありますが、全力でこの歩みを進めてまいります。暖かなまなざしで見守っていただければ幸いです。

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3.「山岡義典氏に訊く:1980年代-林雄二郎と歩んだ黎明期のフィランソロピー」動画配信のご案内
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本年1月19日(火)に「山岡義典氏に訊く:1980年代-林雄二郎と歩んだ黎明期のフィランソロピー」というタイトルで開催されました出口正之国立民族学博物館名誉教授兼特定教授・総合研究大学院大学名誉教授(助成財団センター評議員も兼任されておいでです)と助成財団センター山岡義典理事長とのWebinarは大変な好評を博しました。この際の動画が出口先生によって編集され、以下のようにYoutubeにアップされております。

l出口正之・山岡義典「日本の現代フィランソロピー思想の原点」2022.3.1(研究挑戦としての動画発表:実験的「論動画」)

出口先生からは、「論文=Paper=紙発表というアナログスタイルが、デジタル化で大きく変わる中を敢えて実験的に動画で山岡氏との対談を公表するものです。アブストラクトなども入れて動画を引用する場合の提案などもしております。すぐにこのような動画引用がジャーナルで許容されるかどうかはわかりませんが、世界に先駆けて実験的に行っております」というお言葉も頂戴しております。ぜひご覧ください。

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★ ご寄付のお願い https://www.jfc.or.jp/profile/donation/
助成財団センターでは当センターの事業活動にご理解とご賛同をいただき、是非ご寄付をお寄せくださいますよう心よりお願い申し上げます。

★ 会員募集中 https://www.jfc.or.jp/profile/collection/
当センターの中間支援組織としての果たすべき役割、責任は極めて大きいものと自覚しておりますが、皆さまのご参加とご協力があってこそのものです。
多くの皆さまに会員として当センターを支えていただきたく心よりお願い申し上げます。
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JFC e-mail newsletter NO.22
編集・発行 公益財団法人 助成財団センター
発信日 2022年4月14日
編集・発行人 花崎 和彦

公益財団法人 助成財団センター
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